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高断熱住宅は加湿が必要なのか ~より快適に過ごすために~
2026年04月16日(木)
みなさま、こんにちは。
近年、住宅の高性能化が進み、「高断熱・高気密住宅」に住まわれる方が増えてきました。冬でも少ないエネルギーで暖かく過ごせる快適な住まいですが、その一方でよく聞かれるのが「思った以上に乾燥する」という声です。
そこで今回は、高断熱住宅における湿度環境に着目し、「加湿は本当に必要なのか」という視点で、快適な住まいづくりのポイントをご紹介します。
高断熱住宅で乾燥が気になる理由
高断熱住宅は、外気の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保つ性能に優れています。また、高気密であるため隙間風が少なく、暖房効率が非常に高いのが特徴です。
しかし、この「気密性の高さ」と「安定した室温」が、乾燥を感じやすくする要因にもなります。
例えば、エアコンなどで室温を20℃前後に保った場合でも、空気中の水分量が増えるわけではありません。その結果、相対湿度が低下し、体感として乾燥を強く感じるようになります。エアコンは省エネで光熱費が安いとういメリットがある反面、エアコン単体で湿気を発生させることは苦手です。
快適な湿度はどのくらいか
高断熱住宅であっても、快適な湿度の目安は一般住宅と同様に「40〜60%」とされています。
この範囲を維持することで、
・喉や肌の乾燥を防ぐ
・ウイルスの活動を抑える
・静電気の発生を軽減する、といった効果が期待できます。
特に湿度が40%を下回ると、空気はかなり乾燥した状態となり、健康面にも影響が出やすくなります。一方で、60%を超えると結露やカビのリスクが高まるため注意が必要です。
高断熱住宅は室温が安定している分、「気づかないうちに乾燥が進んでいる」というケースも多いため、湿度計での見える化が非常に重要になります。

乾燥すると何が悪いのか
人間がどのようにして乾燥感や湿潤感を感じているのかは解明されていません。
乾燥することによって懸念されるのはウィルスの残存率が上がることです。
インフルエンザウィルスいついては容積絶対湿度が11(g/m³)以下になると流行が始まり、17(g/m³)以上で流行が終わるとしています。
・自身に乾燥が原因の自覚症状がある
・インフルエンザウィルスの未然の予防を行いたい
に該当する方は加湿がおススメです。
高断熱住宅で注意すべき「加湿しすぎ」
高断熱住宅において特に注意したいのが、「過剰な加湿による結露」です。
一般的に、高断熱住宅は窓や壁の表面温度が高いため、従来の住宅に比べて結露は発生しにくいとされています。しかし、湿度が高すぎる場合は例外です。
例えば、湿度が60%を大きく超える状態が続くと、
・窓のサッシ部分の結露
・クローゼット内部の湿気こもり
・家具の裏側でのカビ発生、といった問題が起こる可能性があります。
さらに見えない部分、例えば壁の内部で結露が発生すると、断熱材の性能低下や構造材の劣化につながる恐れもあります。
高断熱住宅だからこそ、「結露しにくい=安心」ではなく、「適切な湿度管理がより重要」と言えるのです。
まとめ
高断熱住宅は、冬でも暖かく快適に過ごせる優れた住まいですが、その一方で乾燥しやすいという特徴もあります。
快適な湿度は40〜60%を目安とし、多くの場合で適度な加湿が必要になります。ただし、加湿のしすぎは結露やカビの原因となるため、注意が必要です。
加湿器だけに頼るのではなく、室内干しや自然な水分の活用などを取り入れながら、バランスよく湿度を管理することが大切です。
高断熱住宅の性能を最大限に活かすためにも、「温度」だけでなく「湿度」にも意識を向け、より心地よい住環境を整えていきましょう。
清菱建設
青木



